年末の飲食店は大変です。この時期いつも思い出す手痛い失敗。

築地のお休みは31~4日まで

年末ですね。

東京築地市場、年内は30日まで、年始は5日から開市です。

12月28日は日曜日ですが臨時で開いてますので念のため。

また、30日まで開いていると言っても

実際に仕入れが可能(朝行って買い物ができる)のは29日までと思っていいです。

30日に行って何か買おうと思っても殆どモノはないので注意が必要です。

30日にあるのは一般客向けに用意された正月用の味付け数の子とか新巻鮭、蒲鉾に玉子焼きくらいです。

仮にあっても「泊め」という鮮度落ちの魚がほとんど。

これは毎年同じなので仕入れ担当の方はご参考までに。

まぐろの解凍には必ずタイマーを使おう(泣)

この時期にいつも思い出すのは

「マグロの解凍をしくじって死にたくなったこと。」(笑)

15年くらい前、丁度今くらい、12月の半ばです。

連日忙しく休みも睡眠も足りない状況で

体力的にかなりキツかったときでした。

私は閉店後の掃除も済ませ、翌日の鮪を解凍する作業をしていました。

これをやってしまえば後は帰るだけ、最後の作業なんですね。

当時私の店では、生の本鮪を買ってサクに切り分けてから

マイナス60℃の冷凍庫で保存、使う分だけ解凍しながら使っていました。

いつも通り、のハズだった

解凍する分の鮪を冷凍ストッカーから出し

水にマグロをつけて3分程度したら引き上げて

よく水けを拭いてペーパーでくるんで冷蔵庫に移せばお終い、いつもの簡単な作業です。

翌日にはイイ感じで解凍されていたハズなんです。

 

でもその日、異常に疲れていた私は

その3分の間に店の小上がりに軽い気持ちで寝転んだのでした。

まさに睡魔。

疲れたとは思っていたけど眠いという意識はなかったんです。

ほんの一瞬目を閉じただけだったのに。

 

パッと目がさめたのが朝の5時、少し前。

煌々と明るい店内、時計に目をやり、状況の把握に努めるアタシ。

・・・。

・・・。

ぎゃーーー!!!

 

「ウソでしょ」

「ウソだと言ってよジョー」

なんと12時半から5時まで、仕事着、長靴のまま寝ちまったのです。

時計が壊れてるんじゃないの?

夢だったか、はっはっは・・・。

何かの間違いじゃないかと混乱する頭で考えるけど

目が覚めるにしたがってはっきりしてくるのは認めたくない事実だけ。

 

気持ちが落ち込んだのはお金の問題ではないのです

その間マグロは解凍用のお水のなか。

水と言ったけどまぐろの解凍には温塩水を使います。

まぐろ自身の温度ですぐに冷水に戻っていくけど

4時間もの間水につけっぱなしの本まぐろちゃん。

 

真紅の国産本鮪は見るも無残な灰色に脱色され

赤黒い水の中で横たわっていました(涙)

引き上げる気にもなれずしばらく呆然としてしまいました。

大トロに中とろ、赤身と正味で1㎏ちょっと。

価格にして3万5千円以上。

売値にしたら10万円じゃ効かないです。

でもそんな時の脱力感ってお金を失ったからではないんです。

すし屋にとってマグロは特別な存在。

まぐろの仕入れってやっぱり他の魚とは違うんですね。

力の入れようが違う。

仕入れが無くてもまぐろ屋には必ず毎日顔を出し

状況を確認し、気持ちを繋ぎながら次の仕入れに備え

その日になったら目の前のまぐろを観ながら賞賛したりニヤけたり。

一旦買えば数十万にもなる看板商品だけにこだわりは半端じゃないわけです。

 

それを・・・こともあろうにオレったら・・・ウウ・・。

 

変わり果てたマグロ達に何度も謝りながら再び冷蔵庫に仕舞い(賄い用)

次の鮪にもなぜか謝りながら同じ手順で解凍処理して

消沈の毛利はそのままトボトボと築地に仕入れに行ったのでした。

 

カネの問題じゃないと言いながらやっぱりカネも痛いです。

唯でさえ高値でヒイヒイ言ってるのにこの体たらく。

今あの時のことを思い出しても胸がこうキュー――っとなります。

皆さんも気をつけましょうね。(そんな〇カはオレだけか。。

プレゼント

新人さん用に作った「マグロの解凍の手順書」を張っておきます。

A4のPDFになってるのでご入り用の方はダウンロードして使ってください。

家庭でも使えますよ。

勿論細部が作法違いでしたら赤線引いて作り変えてくださいね。

マグロの解凍の仕方

プレゼントPDF

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