包丁を研ごう

刺身_1~1

包丁が切れない人が多いです。
「研がない」と決めてるんじゃないかと思うくらい切れない包丁を使っています。

「こんなんだから仕事ができるようにならないんだよ」と言うと、その時は「ハイ」と答えるけど
次の機会に持ってみるとやっぱり切れない・・・。
本人は研いだと言う。「この間研いだ。」

毎日研ぐのが当たり前なのです。
忙しいとか、時間がないって問題ではないのです。
忙しくてもご飯食べるでしょ、寝るでしょ、お手洗い行くでしょ、包丁も研ぐんです。
それくらい、包丁を研ぐってのは日常なのです。これで生きてるんですから。

見ているとわかります。
気付いて包丁の手入れをきちんとし始める人は伸びてます。

研ぐ時間がない人は午後の一時にでも研げばいいです
閉店後にはどうしても研げないこともあるでしょう。
要は「研がないと気持ち悪い」と思えるかどうかです。

すしの仕事に就いた以上、最も使う道具を完璧に保っておきたいと思うのが当然で
それが二の次になるということは、取りも直さず仕事に対する真剣さが足りないのだと思うのです。
第一、ピシっときれいに切れないって気持ち悪くないんだろうか。

東京すしアカデミーで教えていたころ
「海外で生活したいだけで、すしは別にどうでもいい」なんて言う人が結構いました。
すしがちょっとできれば海外移住に有利だから「チョッと憶えに来た」ってわけです。

私も一応そこの人間でしたので
「出直してこいバカ!」って言うわけにもいかず、苦笑いで聞き流していましたが
「そんなあなたは多分すしが出来るようにはならないだろうな」とは思っていました。

「すしは最低10年かかる」なんて思っていません。
もちろん10年以上かけて身に着けるべき道だという認識は、それをしてきた者として持っています。

ただ、基本的なことを順序良く覚えれば、皆さんが思っている以上に短期間で身に付きます。
結構短期間でそこそこの実力は身に着けてあげられます。
だからと言って仕事というものをなめてかかって欲しくないです。

人様が、お金を払って食べるものを作るのです
背筋を正して、全力を傾けて仕事してもらいたいものです。