その2 1年365日 24時間働け!について思うこと モーリーブログ

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このトピックは②、です。①を読んでない方はこちら

フードビジネス総合研究所(http://www.fb-soken.com/basic_data01.html
のサイトによると

飲食店の数は

平成3年  846,000店舗
平成21年  670,000店舗

18年で20万店舗減少してるんですね。
これって単純に減り続けてたわけじゃなくて
毎年5万件ともいわれる新規開業を含んだ数字なんです。
恐ろしい数字です。

一方で従業員数は

平成3年  3,860,000人
平成21年 4,360,000人

逆に50万人も増加しています。

要は商店街の小さなお店が廃業して、大型店舗が増えたわけです。
この傾向は喫茶店や寿司店に特に強くでています。

まぁ時代の流れと言ってしまえば簡単そうだけど
これでいいのかと思う部分もあるわけなのでそのことを。

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いわゆる「個人経営」の飲食店のなかにはオーナーの規範意識が低かったり
場合によっては確信犯的に従業員から違法搾取することもあるでしょう。

そんな店にはスタッフが定着しないので
飲食店の最大の武器である「人」が育たないので
結局は長続きしません。
廃業に追い込まれるのはある意味当然のことですね。

でも多くの飲食店オーナーは夢をもって自分の店を開業したのであり
その過程で法律や条例を全く勉強しない人など本当に数えるくらいしかいないハズです。
そしてどんなオーナーもスタッフに対して十分な待遇を提供したいと思っているし
自分の店に長く勤めてもらいたいと思っているものなのです。

当たり前ですね、人が入れ替われば教育に時間がかかるし
お客様と最初から関係を築かなければならず
場合によってはお得意様が離れてしまうなど、良いことはないのです。

にもかかわらずスタッフが離れてしまう状況を作ってしまうということは
そうせざるを得ないのだと考えるのが自然だと思うわけです。

そうせざるを得ない状況を作り出す原因の一つは
最低賃金法の存在です。

「給料は安くていいので、あなたの店で修業させてください」
を許さないのがこの法律です。

競争力のない小さな店舗を、資本主義の名のもとに淘汰させるなら
そこで働く人の給料も自由に競争させればいいと思うんだよね。

大手のような金額を出せない変わりに
高い技術力を伝授してあげることで人材を確保する

小規模店が大手と競争する正当な方法だと思うんだよね。

実際に「それでいい、それがいい」と言っている若いスタッフがいても
この法律は「本人が了解していてもダメ」なので法律が優先するのです。

前にも書いたけど
冷凍食品やインスタントにたよらない、しっかりした料理には
買い出し(素材の目利き)も含めて手間も時間もかかるもの
当然人手も必要になる

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例えば・・・
東京の小料理屋
店を持ちたい18歳男性
朝7時の仕入れに親方と築地の市場に同行して目利きの修業
8時半に帰ってきて朝食、10時まで休憩
10時から仕込みをさせてもらって14時まで昼の営業
ここで2時間の休憩、昼寝
16時から夜の仕込み
23時閉店
23時半片づけ終了
休日は月に6日
月給は20万交通費全額支給
社保完備

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この待遇ってどうですかね?
特別いいわけではないにしても
高校でてすぐの新人の板前さんに対しては先ずますと思うけど。

で、

答えは、法律違反です。改善しなければなりません。
細かい式は省くけど法律に則って計算すると
304,992円が彼がもらう最低賃金です。
更に会社は健康保険・年金・労災などの費用の半額を負担します
この部分は額面に出てこない会社の負担です。

これを下回ると最低賃金(H25年、東京のそれは869円)を下回るので
違反企業となるのです。

仕事ができない(自分では売上げを作れない)見習いさんが
初任給で30万…払えるお店って殆どないのでは?

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しかもこのモデルの場合
彼が昼寝してる間も、おそらく親方は仕事してます
親方(オーナー)はいくら働いても法律には触れません。

極フツーの事例です
「そうそう!」って膝を叩いてる飲食店のオーナー、多いんじゃないですか?
そんなに見てないか、このブログ・・


どうなるでしょう

結果、客単価が極端に高い高級店か
高額な設備投資で人件費を抑え込めるチェーン系の大型店舗しか
生き残るのが難しくなる。

それは資本主義の想定範囲なんだろうか
自由な競争させてないんじゃないの?と思うわけです。

因みに
お天道様に胸をはって堂々と彼を雇用し続けようと思ったら・・・

仕入れにも連れていけないし
午前中の仕込もさせられません
彼が望んでもです。

そう、労働時間を短くするしかないのです。
バカバカしいから正社員にはしないでしょ、アルバイトで十分だもの。

法律を順守しようと思ったら(順守すべきでしょ、法律なんだから)
彼は一人前になれないか、恐ろしく時間がかかることになる。

午前中に時間が出来た彼は
どこかほかの店でアルバイトするんですかね?
その親方と仕入れに行った方がよっぽど彼の将来にプラスだと思うけど。

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時給の最低ラインを法律で守ったりしないほうがいいと思う。
質のいい仕事ができず時給が低いなら
その分長く働くことで生活の質を維持すればいいんでしょ。

ちょっと言葉は厳しいけどさ
「オレは人より仕事が遅くて単価が低いから、その分沢山働いて稼ぐのさ」
って人が出てきていいわけよ。

それが嫌なら他の店に移ればいいっしょ?
むしろその動きをにスムーズにできる世の中にしていく努力をするべきだよね
「辞めたいけどやめさせてくれない」とかそれこそ法律違反でしょ。

仕事が出来ようができまいが、長時間働いたら一律に割増給料払うなんて
明らかにバランスが悪いと思う。

無責任に競争させるところと
おせっかいに法律で守るところが見当外れなんだよ。

お上がきちんと舵取りしていけばさ
味のあるいいお店ってやつがずっと残っていけるし
仕事出来ないけど馬力があって、長い時間働いてもヘイキ!
な若者が、いつの間にか腕のいい板前さんになって
そんな店を引き継いで次の世代に伝えたりとかさ

そんな世の中になるんじゃないのと
ちょっと思ったりしてるわけです。