Giant Escape Air でブルべ200㎞に挑戦!

人生初のブルべ

自転車を買ったところからすべては始まった

昨年の夏の終わり、アスケンでお世話になっている小野さんに「モーリも自転車乗れよー」と誘われ、勧められるままに”クロスバイク”というジャンルの、その世界ではお手軽価格の自転車を購入。これがすべての始まりでした。

始めは通勤とかポタリング(近所をポタポタと乗り回すこと、街中プチツーリング)で便利なツールをゲットしたと思ってたんだけど、そのうち小野さんから「ブルべ」と言うものの存在を教えられ、色々調べたり、アスケンの練習会に参加したりしてるうちにいつの間にか参加することになっていました。

まさかあんなに苦しい思いをすることになろうとは…。

ブルべはフランスが発祥

自転車はそもそもヨーロッパが盛んなんですね。
ブルべの本部もパリにあります。
日本でのブルべはそこの認定を受けた組織が担当してます。

競技ではないので順位はつきません。
ただ誰にも頼らずに、何が起こっても自己責任で、時間内で走りきる、だけ。

時間は決まっていて

200㎞…13.5時間

300㎞…20時間

400㎞…27時間

600㎞…40時間

です。コースの難易度は変わっても、この制限時間は変わりません。

決められたコースを時間内に走りきれば、フランスから認定のメダルが贈られてきます。

さらに、1年で全部走破すると、「SR、スーパーランドナー」として認定され、フランスで開催される1200kmブルべの出場資格を得るのです。

まぁモーリがどこまで足を延ばせるかは分からないけど、「200㎞走ってメダルもらいたい!」って単純な動機もありかなと思うです。

よくわからないままにスタートの時間になった。

一応この日に備えてみんなで箱根方面に練習に行ったり、雑誌やネットで情報を集めて必要なものを買い揃えたりしてきました。

それども不安は募るばかり。

本当に200㎞も走れるんだろうか。。。

不安と心配をよそに、あっという間にその日を迎えたのでした。

全体の流れはこんな感じ↓

朝6時に集合地点のひたちの牛久駅の近くの旅館前に集合。

出発前に最終的なコースの注意点の説明を受ける(ブリーフィング)

その後、自転車が規定に沿ったものかのチェックを受ける。

7時、準備が良ければ各々出発。

 

スタートしたあとはすべて自分次第、何してもOK

唯一3か所のチェックポイント(コンビニ)で買い物してレシート確保(←時間、店名が書かれてる)
ゴールしたら本部の方にそれを渡して、メダル申請して各々解散

これだけ。

チェックポイントさえきちんと時間内に通貨すれば、あとは温泉入ろうが昼寝しようがすべて自由。

これがブルべなんです。

今回は200㎞、13時間後、夜の8時にゴールすればokです。

1割しか走ってないのにアクシデント発生

「じゃ、先行くよ!!」の小野さん。

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北田も準備完了!

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モーリも覚悟を決めて200㎞の旅の出発です。

愛車はジャイアントのクロスバイク、”エスケープエア”

クロスバイクでの参戦は私一人。ダイジョーブかな!

反射ベストが工事現場バージョンだけどキニシナイ(´・_・`)

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そして長い一日がはじまった。

勇んで出発したのだけど・・。

北田と一緒だったのは最初の20㎞まで。全体の1割が終わったばかりなのにモーリの右足に異変が・・・!

「つる?・・・つるの??始まったばかりだけど??・・・つったー!」

20㎞すぎ。右の太ももの前側がぎゅいーんと来ました。仕方なく降りて伸ばしてたら今度は後ろ側もつりはじめた・・・。

まだあと180㎞あるんですけど?

だいぶ痛い。しかも治らない。

「ちょっとヤバいかも。。」

だましだまし走るけど大幅ペースダウン。

ついに北田も「すいません、先に行きます!」

そうです、ブルべは自己責任。自分のペースで走るしかないのです。

「がんばってね」

あっという間に離れていく北田の背中を見ながら不安が大きくなっていきます。

30㎞過ぎ

もう周りには誰もいません。

いきなり一人ぼっち。痙攣は直らない。痛い。いたたた。。

降りてモモをゆすると取りあえず収まる。

「いいかも」と思って走り始めると数分後にまたつりはじめるの繰り返し。

「行けるところまで頑張って途中棄権しよう。この足じゃ走りきってもタイムは切れないだろうし」

そんな悲しい孤独感の序盤でした。

不可抗力か不摂生か

つるっていうのは食べ物の偏りが原因の一つでもあるわけです(体育学科卒)

暮れから一か月間ズーッと風邪ひきだったこと。

ここ数週間、ほとんどの食事を、仕事上イタリアンばかりだったツケが、今頃出ちゃったかなぁと思ったりもしてました。

まぁ原因なんて考えても今この瞬間には意味がないわけです。

だれも助けてくれない。

半べそかきながらもとにかく景色は流れていきます。

「途中棄権してもいいじゃん。楽しもう。」

途中道端に座ってストレッチしながらそんな風に自分を励ましていました。

200㎞って・・・長い。。

住宅地を抜け、川を何本か渡り、土手をこえてジャイアントは進みます。

えんえんと黙って自転車を漕ぎ続けるこの感覚。

頭の中が空っぽになって、いつの間にかまったくの非日常の世界にどっぷりつかっていました。

 

「名も知らぬ惑星にひとり・・・」って感じ。

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「ぼくの前に道はないぼくの後ろに道はできる」とかつい口ずさんでしまいます。

この遠い道程のため・・・。この遠い道程のため・・。この遠い・・・。

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て言うか、乗せてくれー(((((((  ゚д゚ )))))))

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聞こえるのは風の音。自分の喘ぎ声。だけ。

前へ前へ負けない負けない前へ前へ負けない負けない。

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あの山に登るんだろうな。いやだな。

80㎞地点、「宇都宮の文字が出たぞ」もう少しだ!

 

 

通常のレースのようにコースを占有しないブルべ。

完全に一般の方と同じ交通ルールで走るので、このように駅伝の通過待ちで10分間も立ち往生、なんてこともあるわけです。

ちょっと新鮮な気分。おもしれー。

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厳しい坂をひーひー言いながら上ると、そこはついに折り返し地点の宇都宮森林公園。
折り返し地点の宇都宮森林公園

 

やったー!

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ここが100㎞。折り返し地点。

ダムになってるんですね。スタートから6時間経過しています。

なんだカンダでそれくらいで来ちゃったのか。

とっくにタイムアウトだと思ってたので余裕が生まれた。

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きれいなところです。ここのロビーで15分くらい休みました。先に到着していた宍戸さん、北田に合流。宍戸さんにハチミツを分けてもらいエネルギーチャージ(これが効いた!)

フェイスブックで何人もの方に応援メッセージいただいてました。みなさんありがとー(^O^)/

そして帰路ここからがまたキツかった。。。

帰りのルートは追い風もあって少しだけ余裕が持てました。

こんな田舎道や・・

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旨そうな黒毛和牛の脇とか

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石畳の上を「アワワワワワ・・・」って言いながら走ったり

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楽しいけどでも段々と日が暮れていくワケです

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段々と影が長くなり

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急激な気温の低下にビビる間もなく、いつしかとっぷりと日は暮れて・・・

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数分後には何も見えなくなりました。光ってるのは自転車のライトが照らしてる部分。

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街頭のない山道を走り抜けていきます。こわー。

このときに自分のライトでは光量が圧倒的に足りないと知りました。

北田と一緒でよかった。。

 

歓喜のゴールインのはずが・・・

漆黒の闇では写真も撮れず。後は黙々とこぎ続けるのみ。

目に入ってくる情報が目の前数メートルのアスファルトのみ。

それが何時間も続きます。

本当にめげそうになりました。

この時ゴールまであと40㎞。

痙攣は続いていて、信号で止まるたびに降りて膝を伸ばしました。

そういえばもう痛みはあまり感じなかった。

 

とにかく早く終わらせたかった

酷い表情で走っているのは自分でも分かっていたけど、もう見た目などどうでもよく、ただ早く終わらせたくて進み続けました。

ゴール地点が見えたとき、本当は歓喜の雄叫びをあげたかったけど、すでにその元気もなく、よろよろと自転車をとめて本部までゴールの報告に行きました。
部屋に入って本部の方や先にゴールした方に

「お疲れさま」

と言われた時はちょっとウルっと来ちゃいました。

12時間23分

とてつもなく長い戦いに感じられました。

「もう何もしたくない。。」

一緒に走った小野さんは10時間45分。宍戸さんは12時間42分。北田も 12時間17分でそれぞれ完走。

お疲れ様でした。

まぁベテランブルべライダーにとっては、今日のコースなど軽いアップ程度の物かもしれません。

その後膝が3日間動かなくて焦ったけど4日目からはなんとか普通に戻りました。

翌日くらいまでは「二度とゴメンだぁ」と思ってたけどあらフシギ・・・

次への闘志がちょろちょろと・・・。

次は300㎞か。

狙ってみたいと思いました!

<追記 2014年12月>

このときの左ひざの痛みが、今回の大きな故障の始まりだったのでしょう。

今現在自転車、乗れません。。