すし店経営は自分の店の立ち位置をきめることから。

あなたの店ではメニューはどのようになっていますか?

酒を飲むお客様に合わせて料理の幅がやたらに広いすし店を多く見かけますがこれには注意が必要です。

お客様はあなたの店に何を求めてやってくるか

あなたは居酒屋に何を求めて入りますか?

小料理屋には何を求めますか?

喫茶店はどうでしょうか?

人はその店に入るとき、すでに心の中にイメージを持って入ります。

ある種の連想ゲームと思ってみると分かりやすいかもしれません。

<居酒屋>

よく冷えたビール・笑顔で元気な店員さん・安くて美味しい料理・焼き鳥・揚げ物・枝豆…色々と出てきますね。

<小料理屋>

日本酒・小粋な盛りつけの小鉢・繊細で風味豊かなダシ・洗練された器・和服の女将さん…私はこんな感じです。

<喫茶店>

香りのいい煎れたてのコーヒー・静かなジャズのBGM・外国製のカップとソーサー・壁のランプ…などが私のイメージ。

皆さんはいかがでしょうか、私とだいぶ違うイメージを浮かべる方も沢山いるでしょう。

感覚は人それぞれなのでそれでOKです。

では

<すし屋>はいかがですか?

すし屋のイメージは人によって本当に多様になってきています。

日頃高級店ですしを食べている方のすし屋のイメージは

『店内の清涼感・職人のパリッとした白衣・本まぐろ・白木の一枚板のカウンター・漆の食器・独特な空気感』

大衆店すし店に行くのが常の方には

『威勢のいい職人・刺身の盛り合わせ・カニ汁・生ビール・賑やかな店内・和洋の混在』

回転寿司なら

『賑やかなレーン・自分で入れるお茶・炙りサーモン・子供連れ客が多い・安心感・多様なメニュー』

といったところでしょう。

好きな料理はすし、だけど・・・

すし店の客離れがとまりません。

昨年の国の調査で対象になった572の寿司事業所のうち66.8%が「客数が減った」と答えています。

日本人はすしを食べなくなったのでしょうか。

ちょっと古い(2008年)ですがNHKが行った「好きな料理ランキング」という調査結果があります。

スキな料理ランキングすしと刺身で堂々のワンツーフィニッシュです。

男女別ではどうでしょうか。

スキな料理男女別ランキング(ソース)

調査から8年経過していますのでフレッシュな結果とは言えませんが、前回の調査(1983年)でもそれぞれ1位2位だったことをみると、

今年同じ調査をしても大きく変化は起きていないとみていいのではないでしょうか。

 

日本人はすしが好きなんです

因みに子供が好きな食べ物でもすしはカレーに次いで2位に入ってます。

(昭和と平成で違う?こどもの好きなもの、嫌いなものランキング)

子どもの好きな料理ランキング結論、日本人にとってすしは「キングオブ料理」なのです。

事実、パーティーなどにすしのケータリングに伺うと

すしをお出しした瞬間に会場からは悲鳴に似た歓声があがります。

他にお料理は沢山あるのにです。

これだけ回転寿司が価格を下げて集客に励み、事実週末の回転寿司は中々座れないくらい行列してるのに

日本人にすしは満ち足りていないのです。

だから美味しそうなすしがドン!と出ると悲鳴が上がるわけです。

 

ではどうしてすし屋からお客様が離れてしまうのでしょう。

景気のせい?

はい、勿論すごく大きな要因ですね、食べたくても手が出ない…。

それなら安く食べられる回転寿司に行けばいいのですが、その回転寿司も客離れが進んでいます。

うーん。

答えは「美味しいお寿司屋さんが近くにない」です。

色々な方と寿司について話します。

みなさん同じ答えです。

「近所のすし屋には行く気になれないし、美味しいすし屋に行こうと思うとバカ高い。結局回転寿司で我慢する。」

これなんです。

どうすればいいのでしょう

今日のタイトルは「店の立ち位置」でした。

本来、美味しいお寿司を提供するはずの「近所のおすし屋さん」が立ち位置を間違えて常連の飲み屋になっているから「すしが食べたい」と言っている人がワザワザ車で回転寿司に行っている。という現象を先ず覚えておいてください。

「すしが食べたい」ですよ。

「刺身が」でも「気の利いたつまみが」でもない、すし食べたいのです。

小料理屋のマネをするからすしが売れなくなる、という現象に気づくべき

勿論、すべてのすし店に共通する問題ではありません。

「呑み屋」として利益を出しているすし店も沢山あるでしょう。

ただ、この勘違いに気づかずに経営が苦しくなっている”街場のすし屋”は本当に多いと思われます。

だってフラっと入ってみる商店街のすし店はそればっかりだもん。

小鉢のゴマ豆腐を「国産のゴマを使った自家製」ってさ、その前にコメの扱いが悪いからツブが割れててシャリが台無しだっての。

おいしい寿司を納得のいく価格(これは立地や店のつくりによって大きく変わる)で提供することにもっと神経を使うべき。

特に住宅立地のすし店は、(常連さんを大切にしつつも)週末に家族連れがおすしを楽しめるように心配りするべきです。

売り上げ回復の材料はととのってますよ、行動してないだけ。

「美味しいおすし屋が近くにない」

「一番好きなのはおすし」

「週末は家族で回転寿司に行きます」

「すし屋の客離れが止まらない(回転寿司含め)」

これらをどうとらえるか。

策は自ずと見つかるはず。

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