寿司店経営|街のすし屋に明日はある!-4- 寿司の見た目をちゃんと意識しよう

すし店経営|街のすし屋に明日はある!-4-

「見た目のいい寿司を作ろう」の巻

同じ商圏の寿司屋に負けない商品を作る作業をしています。

今日は色んな盛り込み寿司の写真を見ながら考えてみたいと思います。

 

はじめに写真1と2を見てください。

写真1

 

1
写真2

写真1、2ともに一般的にいうところの「並」という価格帯のセットです。

写真1はすしの並びが乱れているのがわかります。

写真2は整然と並んでいます。

どちらが美味しそうですか?写真2の方が美味しそうですね。

ですが写真1の方が手間をかけています。

ビニールですが葉ランを置いたり、巻物を工夫して見た目を重視しているのが伺えます。

写真は2切りつけ、握り、盛りつけすべてに丁寧さを感じます

きちんと並べるだけでこれだけ見た目が違いますね。

ですがどちらも

「名刺代わりに提供するうちの顔」

としての役割は果たしてくれません。

たとえば両者とも天然の白身や生のイカ、自家製の玉子焼きを使っていたとしても

見た目で訴えられない商品の評価は低くなってしまいます。

ではこちらのセットはどうでしょう。

写真3

ガッツリ系を意識した感じでしょうか。

ボリュームを出しているだけで少しインパクトが生まれます。

やはり盛り方がやや雑、巻物も少し残念です。

アジを飾り包丁の効いた一丁付けで使うあたり、

「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちはあるのですが

全体の乱雑さがせっかくのアジの存在を消してしまっています。

有りがちなのが

「この値段の寿司に一丁付けのアジが入ってるんだから納得だよな」

と作る側が一方的に判断してしまうことです。

値段によってはお気持ちよ~くわかります。

手間もかかるし鮮度管理に気も使いますね。

でも、

お客様には伝わりません。

実にもったいないですね。

 

下のセットはどうでしょう。

写真4

にぎりはきれい、包丁も技術を感じます。

でも全体に色数が少ないので寂しい雰囲気です(写真の具合もあるのかな)

写真3に比べて丁寧さを感じます。

でもせっかく高い技術も几帳面さもあるのに「玄人」にしか分かってもらえません。

これでは技術を使い切れていないのと同じです。

 

さて次です。

写真5

「賑やかであろう」という意識でがんばってますね。

「きれいな商品を提供したい」という職人の意識が感じられます。

ですが少し力み過ぎ、というかこれだと提供時間が少し長くかかるかもしれません。

オペレーションは常に満席をイメージしておく必要があります。

商品をつくるときは

「満席時でも提供に時間がかかり過ぎない」

内容にすべきです。

たとえば店が混んでいて仕方がないとしても

著しく提供が遅れるとイライラした空気が生まれてしまうからです。

そのような空気で食事しても良い印象はもってもらえません。

それはお客様にとっては勿論、作るあなたにとっても良いことではありません。

”作り込み過ぎ”には注意が必要です。

 

その点、こちらはどうでしょう。

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写真6

軍艦はお皿を賑やかにしてくれる効果があります。

商品構成はいたってシンプルですが、それぞれのネタの色がいいのと

軍艦を3個つかっていること、カツオの生姜などがアクセントになって賑やかな印象をつくりだしています。

「パッと見をにぎやかにすべし」は一つのセオリーです。

また(狙っているのかはわかりませんが)巻物を入れないことで手数を減らし、提供スピードを上げています。

ですがやはり並べ方はやや雑ですね。

”食べなれている”お客さまはがっかりしてしまうでしょう。

 

ではこちらはどうでしょう

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写真7

一見してきれいです。

おそらくお客様もそう思うでしょう。

上は立体感を出そうとエビを立ててます。

ネタの切りつけが特徴的、薄く大きく切っています。

こちらは逆に「玄人」がみたら賛否がある表現かもしれません。

それでも見た目に変化をつけたい、という狙いは達成されていると言えます。

質の良いウニに対して冷凍の海老を使っている件ですが

私は「有り」だと思います。

なんでもカンでも高いネタを使っていてはキリがないからです。

 

下は直球勝負の迫力を感じるセットです。

写真8
写真8

どのネタもしっかりと原価のかかるものを使ってます。

職人の気迫を感じますが

売価によっては利益が厳しくなる可能性があります。

 

いかがですか?

一言で寿司のセットといっても見た目でこれだけ印象が違うわけです。

多くの場合、セット商品を組むときに、

周りの店と比較して考えることはしません。

「ちょっと地味だけど、これで800円だからまぁ納得だろ」

のように自分目線で決めてしまいます。

いえ、納得などしません。

文句言わずに帰るだけです。

もう一度あなたの店にお寿司を食べに行く理由は生まれません。

 

何度も言っていますが

セットのにぎりはその店の名刺代わりなのです。

自分が超一流のビジネスマンじゃないからといって

わら半紙で名刺をつくる人はいませんし

薄汚れた名刺を使うビジネスマンもいないでしょう。

そう考えると「こんなもんかな」という商品にはならないし

「ちょっと色が悪いけどセットだからいいだろう」

なんていう考えも出てこないものです。

 

今日はこのへんで。

この話、次回もう少し掘り下げてみます。

では!

街の寿司屋に明日はある その1

街の寿司屋に明日はある その2

街の寿司屋に明日はある その3

 

 

 

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